―――初めに自分の演じるキャラクターについて軽く自己紹介をお願いします。
柴田:シキ男を演じる柴田こーくはいです。ストーリーテラーとなる詩人の少年時代を演じます。
しゅー:男爵役のしゅーです。ナツ男が通うボクシングジムの経営者で、そこでナツ男のプロモーターをしています。
飯也:イタリア人調教師のパンチェッタの役をしている飯也ナオキです。(注:実際はスカ爺という老人役とウマ男というオカマ役。)
西能:カルパンチョやろ?
飯也:ま、人種も年齢もあんまり違う役ってことで、毎日苦しみながらやってます。
西能:えー、ロシア人役の西能まりあです。今回はすごいロシア人ということで性別と年齢不詳の死者を演じます。(注:実際は水女という役。西能はロシア人の死者役を、2016 年度新歓公演『室温』にて演じている。)
一同:いやいやいや。
西能:…… おばあちゃんと子供たちと一緒に舞台を盛り上げます!
くーねる:息をするように嘘をつく先輩たちの後ですが、男爵夫人役のくーねるよしほです。登場シーンが少なく、数十秒しかないのでよく見ていてください。
―――役作りについて苦労していることを聞かせてください。
西能:ねぇももか、何苦労してんの?
柴田:もうね、繊細さについて苦労してますね。
西能:そうだね、苦労してるね。
柴田:もともと繊細さがないって言われ続けてきたんですよ、人生で。
西能・飯也:たしかに、がさいもんね(な)。
柴田:デリカシーがないって、でデリカシーってなんやろって辞書で引いたら精神的細やかさって出て。「あ、ないわーーーっ」て。
一同:(笑)
柴田:で、今は結構こう感受性の強いデリケートな役なので、精神的細やかさのある役作りに苦労しています。
西能:んー、でも、ももかのデリカシーのなさはいいお母さんになれると思うから自信もっていこ!
柴田:あ、じゃ今後おかんの役が出てきたら……
飯也:地がばばあなんやね。
柴田:ですね。今回はそれを直したいですね。
―――ところで、調教師ってどんな役作りされるんですか?
飯也:まー、いろんな生き物を調教する、ブリーダーかな?
西能:最近はどんな動物を扱ってるんですか?
飯也:ええ、ペルシャ猫ですかね。
しゅー:(高笑い)
西能:高いですよねー、今すごく儲かると思います!
柴田:ペルシャ猫をどう調教するんですか?
飯也:え、やっぱ…… こう、人に懐くようにね?お手とか……
西能:なるほど、プライドを折る。性格のほうを調教するわけですね!
飯也:ま、そんな感じですかね。だからまあ、マフィアとかの繋がり的なのを匂わせる演技が難しいですね。
一同:(笑)
―――そろそろ真面目にお願いします。
くーねる:えー、私は YouTube とかで怒っている人の動画とかを見て練習してます。
飯也:ちーがーうーだーろー(裏声)
飯也・柴田・西能:ちがうだろーー!(爆笑)
くーねる:……はい。
しゅー:えーもうなんか、僕は今回、ひたすら単純に威厳のなさっていうのを痛感してるし、まだまだこれからだなって感じです。
西能:私はねぇ、ロシア人だからねぇ。
柴田:ロシア語とかやらないといけないんじゃないですか?
西能:と思うじゃん?でもね、幸いなことにセリフは日本語でいいの。
柴田:へー、そうなんですねー。
飯也:ロシア語ですか?サバディカー…… ってそれタイ語やないかいっ!
西能:でね、私実際ロシア人の役前にやったことあるの。だから文化とかはもう大丈夫なの。だからねー、とにかく印象に残すように、今は「シ」っていう音をハイトーンで言うことを意識してるかな。
しゅー:(高笑い)
―――皆さん苦労されてますね。次は今までで一番印象的だった公演について語ってください。
飯也:一番印象に残ったといえば「メリスト」(注:存在しません)ですね。
西能・しゅー:あー。
飯也:メリストはちょっとほんまに大変やなーって。
西能:よしなり痩せたもんね。
柴田:めりすとってなんすか?
飯也:憶えてない?あ、知らんか1回生。メリンガータストラグル。
柴田・くーねる:知らないです。
飯也:一昨年の新歓公演。
柴田:あのー、嘘が混ざりすぎてどれが本当のことかもう分かんなくなってきました。
一同:(笑)
飯也:あん時初めて美術の部署やってんけど、右も左もわからず先輩に怒鳴られながらほぼ毎日泣きながらやってました。
西能:具象だったしね、ずっと木を切ってたよね。
飯也:なんでこんなことずっとせなあかんねんっ!ってやってました。
一同:(笑)
西能:でもまあ、公演名さえ入れ替えればほんとのことだからね。
飯也:ですね。
西能:真面目に話すとね、ゆめゆめ(2015 年度新歓公演『ゆめゆめこのじ』)のパフォは見ててめっちゃ楽しかった。映像とコラボしたパフォやって、物語の中盤にバッとパフォが入るんやけどめっちゃかっこよかった。「ゆめゆめ」とかスイスポ(2014 年度新人公演『月とスイートスポット』)とか映像と融合したパフォっていいよね、場所の都合もあるけど最近やってないから。
しゅー:僕はポテサラ(2016 年度秋冬公演『ポテトサラダ』)ですね。いろんな人の転機になった公演であり、公演 200 回目やからっていうことで皆の気合も凄かったし、特に自分ら三回は上と下から受ける刺激がよかったかなって。
西能:3回って一番贅沢よね。上もまだいるしちょっと時間もできてきて。
しゅー:たしかに。
―――それで最後に、卒業生は後輩に残す一言を、下回生は卒業生に送る一言をお願いします。
西能:みんな、やっぱり健康にね。
柴田:おばあちゃんみたい。
飯也:今回流行ってますからね。
西能:でも今回私所信表明で「みんなインフルにかからんように」って言ってん。
飯也:まあ……
西能:もー!
しゅー:でもここにいる人たちはかかってないし悪くないよ、逆にすごい。
一同(笑)
西能:ま、健康であることはお客さんに対する優しさだと思うので、自分のためだけでなく見てくれるお客さんのためにもマジでみんな健康でいてください! あ、あと、私は色々好きなことやらしてもらったので、ジゲキにこだわりすぎないってのも言っておきます。ジゲキは実家みたいなものなので、実家は大事にしつつ自分のやりたいようにして外から経験を持ち帰ってきましょう。
しゅー:いろんな方向にアンテナ張ってうまく切り替えていったらいいかなって思います。もちろんオフの日をジゲキのために使うのは全然いいことやとは思うけど、それであー!ってなるくらいなら遊ぶときは遊ぶってしたほうがいいし、それを僕も経験したことがあるから。やりたいことをやらせてくれる環境はそんなにないなって思うから、枠に囚われずいろんなことに挑戦していったらいいと思います。
飯也:たった一言です。ありがとうございました、と。
柴田:いろんな人生あると思うんですけど、ま、頑張ってください。
西能:なんやねん。
くーねる:どっからものいうてんねん。
柴田:きびしない?
くーねる:あ、じゃあ私は……
柴田:え、ちょ、もうちょっとなんか言わしてや。……えと、卒演って四回生が輝かないといけないじゃないですか。だからそれに出してもらうってことで、感謝を形として残せたらいいなって思ってます。
くーねる:意気込みやないか。
柴田:ええ……
飯也:突っ込み入った!
くーねる:えーと、4回生を見習いたいですね。頼れて包容力があってかっこいい先輩になりたいと思います!
西能・飯也:以上、ロシア人とイタリア人がお送りしましたー!